COLUMN 担当プランナーが伝える結婚式のこと

2019年09月16日(月)

結婚準備が進まない、よくある原因と解決法

INDEX

結婚準備が進むと何かしら問題が起きるものです。
今回は結婚式準備中のウェディングプランナーが相談される、もっとも多い悩みのひとつをご紹介し、その解決策を解説いたします。

Q.「結婚準備がなかなか進まない上に、相手に対してイライラしてしまう」のはどうすればいいでしょうか。

まずは2つの問題を分けて考えてみましょう。

Q1. なぜ結婚準備はなかなか進まないのでしょうか

結婚準備が進まないと感じ始めるのは、結婚式の3.4か月前ぐらいからが多いようです。
会場を決めるところまでは頑張る一方で、結婚準備については実は会場の決定よりも何倍も大変な決定事項が待っています。
仕事は忙しいし、気持ちが焦るばかりで、投げやりにならないように必死に頑張るのが精いっぱいです。

A1. 初めてのことなのに〇〇すぎるから

結婚準備はそもそも進まないもの。
身も蓋もない話ですが、結婚準備はほとんどの皆さんが初めて直面する問題で、決定事項に対する選択肢も非常に多いです。
その上、選択基準もあいまいになりがちで、決められないので、準備が思うように進まないように感じるのは当然のことと言えます。
人は選択肢が多すぎると決められません。
ネットで何でも調べられて買えることが皮肉なことに結婚準備の難易度を高めているとも言えます。
こんな時は、時間があれば、選択基準を調べて理解したいところですが、専門家や、よく知っている人に選択肢を3つ程度まで絞り込んでもらうのが良いでしょう。
また、完璧を求めない柔軟な姿勢も必要です。

Q2.なぜ結婚相手にイライラしてしまうのでしょうか

ほとんどの男性にとって、結婚準備は面倒なものです。
女性にとっては結婚準備は大変ながらも楽しいもので、結婚式の準備は女性主導となるカップルが多いようです。
男性は、彼女からの結婚式の相談に対しては「好きなようにさせれあげれば、喜んでくれるはず」と考え、良かれと思って「なんでもいい」と答えます。
この発言を聞いた女性は「なんで一緒に考えてくれないの??」と不満を持ちます。

女性にとって、「なんでもいい」は「どうでもいい」と聞こえるからです。
そのため、ついに彼女は「ふたりの結婚式なのに何で協力しないの」とか「私の事もどうでもいいと思ってるんじゃないの」などと言い始めます。
思いもよらないことを言われた男性は、責められたと感じて自己防衛のために
「勝手すればいいよ。こだわりたい人が決めるのが合理的なのが分からないなんて」とか
「俺と結婚がしたいんじゃなくて、ただ”結婚”したいだけなんじゃないか」
と溝は深まるばかり。

これが、代表的なイライラの原因であるコミュニケーションに起因する問題です。

A2. イライラ問題の原因は〇〇の無理解です

では、どうすれば、イライラを回避できるのでしょうか。
根本的な原因は、「男女の性差に対する無理解」です。
一般的に言って男女はコミュニケーションの方法も目的も全く違います。
男女平等の社会で生きてきた私たちの世代は、男女の性差について学ぶ機会がほとんどありません。
そして、お見合い結婚から恋愛結婚へ移行した私たち世代は親の世代の結婚生活に関するスキルがほとんど通用しません。

恋愛結婚の夫婦には結婚生活に対する学習が必要だとする専門家の見解もあるぐらいです。
ということは、結婚準備期間中のもめ事を学習機会として活かせれば、
もっと深刻なもめ事へ発展することを回避できるようになります。

根本的な解決策は?
男女のコミュニケーションの違いについては別の機会に譲りますが、
一般的に男性は直接的な表現を好み、女性は婉曲表現を好むと言われています。
そして、男性は表情や言葉の行間を読むのが苦手ですが、
女性は表情を読み取ったり、行間から感情を読み取ったりすることが得意だとも言われています。
私たちはこんな時、ひとつずつアドバイスさせて頂きます。

女性には「彼は感情に対する察しが悪く、言葉が少ないですが、決してあなたを大切に思っていない訳じゃなく、
これが男性のコミュニケーションの特長である」ということ、
そして、男性には「結婚するこの機会に、感情に対するリテラシー(基礎能力)を上げる努力を始めましょう」ということです。

“すべての悩みは対人関係の悩みである” 
こう言ったのは、心理学者のアルフレッド・アドラーですが、
結婚相手は一番身近な人間となりますので、結婚相手との対人関係が上手くいけば、一番身近で最大の悩みのほどんど解消されることになるわけです。

結婚相手の理解は、単に異性の理解にとどまらず、自分を含めた人間の行動や感情の理解へと繋がります。
そして、怒りは私たち自身の無知の問題であって、決して相手を取り変えれば解決するような私たちの外側にある問題でないことも特筆すべきことです。

アドラーによれば、怒りの感情には目的があります。
相手を思い通りに動かしたいとか有利な立場に立ちたいなどの目的です。
怒りの原因を相手に求めるのはそもそも間違っているということです。
そして、怒りの克服は幸せな家庭と心の平安をもたらすということを、この機会に合わせて知って頂ければと思います。

※このコラムは過去のプランナーの投稿を「最先端ウエディング研究所」が加筆修正を加えて解説したものです。

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